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健康診断・検査がん検診一覧へ がん検診について

胃がん検診

胃がんは日本人に多いがんで,以前は部位別死亡率の第1位でした。最近は死亡率の低下傾向がみられ,第3位となっています。死亡率が低下してきた理由としては,検診による早期発見と,治療技術の進歩等が挙げられています。
しかし,胃がんの罹患率は大腸がんに次ぐ第2位と高く,検診による早期発見が益々重要であることがうかがえます。

胃がんの発生

胃がんは胃の粘膜に発生する悪性腫瘍です。胃がんの早期がんと進行がんは,胃壁に対する病巣の深さ(深達度)で診断されます。

胃がんの発生

 

検診で見つかる病気

健診で見つかる病気

胃がん検診でわかる病気は,なにも胃がんだけではありません。胃X線写真を利用するといろいろと見つかります。胃・十二指腸の炎症や穴が空いてしまう潰瘍,それにポリープやがんなどの異常がないかを調べることができます。

 

検診の流れ

健診の流れ

 

検診の内容

受診間隔 対象者 検診内容
2年に1回
当分の間年1回
50歳以上
ただし,当分の間40歳以上も受診可
問診,胃X線検査(最低8枚,追加撮影の場合あり)

 

精密検査について

胃がん検診で異常を疑われた場合は,胃内視鏡検査の実施が選択されることになります。内視鏡を口または鼻から通して,胃の内部に挿入し,がんが疑われる場所の広がりや深さを直接見て調べる検査です。がんが疑われる場所の組織の一部を採って,がん細胞の有無を調べる病理検査をすることもあります。検査を受けるには,胃X線検査と同様に,検査当日は食事や水分等の制限が必要となります。検査の際には,内視鏡を挿入する際の苦痛を和らげるため,のどの局所麻酔,胃の動きを抑える薬などを使用します。また,医療機関によっては鎮静剤や鎮痛剤の注射を用いることもあります。なお,精密検査として検診時の検査(胃部X線検査)を再検することは不適切であるといわれています。

以上胃がんの精密検査について簡単に説明しましたが,専門的知識と高度な技術が要求される検査になりますので,精密検査は消化器の専門医師が揃い,検査体制が整った施設で受けることが望ましいといえます。なお,検査の詳細については受診される医療機関の説明をご確認ください。

 

検診を受ける時の注意

この検診は,バリウムを使って胃の粘膜状態を写し出し、病変の有無を確認するもので、“胃がん”をはじめ、“胃潰瘍”や“ポリープ”などの疾患を見つけることができます。

なお、この方法では、胃の粘膜に変化があらわれにくいがんや、病変が骨や十二指腸の影になる部分にある場合などは、見つけることが困難な場合があります。

この検査で「異常なし」と判定されても,病気を100%否定するものではありません。

バリウムによる胃がん検診を受ける場合

胃がん検診を安全に実施するため,次の項目に該当する方は、検診を受けることができません。

1. バリウム過敏症の方(過去にバリウムにより体調不良を起こしたことがある)

 

2. 次の病気で過去に治療を受けたことがある方
 ・消化管の穿孔(穴が開いた)・腸閉塞・腸捻転・大腸憩室炎
 ・胃を全摘、小腸・大腸の手術をしている
 ・開腹手術3回以上

 

3. 胃や十二指腸及び小腸・大腸の病気で治療中の方

 

4. 1年以内に手術した方(腹腔鏡手術を含む)
  腹部、心臓病、呼吸器疾患、頭部、運動器(椎体(背骨)、関節など)
  ※ 2ヶ月以内に大腸内視鏡手術した方を含む

 

5. 重篤な病気または体調不良を起こす恐れがある方
 ・1年以内の発作(脳血管疾患、虚血性心疾患、不整脈、てんかん)
 ・未治療または治療を継続していない糖尿病
 ・脳圧亢進でシャント中
 ・大動脈瘤(治療中または未治療の方)
 ・メニエール病(治療中または自覚症状がある)

 

6. 透析中、心不全、慢性腎疾患等で水分制限がある方

 

7. 呼吸困難や肺炎をおこす恐れがある方
 ・過去にバリウムが気管に入ったことがある
 ・普段からむせやすい方
 ・喘息発作がある
 ・在宅酸素療法中

 

8. 撮影台から転落の恐れや撮影が困難な方
 ・自立歩行が困難または撮影台の手すりを握ることが難しい
 ・検査のための体位変換(寝返り)ができない
 ・体重が130kg以上

 

9. 妊娠中または妊娠していると思われる方


注意事項

◆ 胃がん検診前日・当日のご注意

・前日の夕食は、検診受付の10時間前までに済ませてください。就寝までの飲水制限はありませんが、飲酒はお控えください。 ・当日の朝食は摂らないでください(検診が受けられなくなります)。
・検診受付の2時間前までであれば服薬や熱中症予防のための飲水(コップ一杯程度)は、差支えありません。 ・服薬

服用 薬の種類 方法
× 糖尿病薬
(血糖降下剤・インスリン)
絶対に服用しないでください
(低血糖発作の恐れがあります)
その他の常用薬
(血圧・不整脈・心臓病など)
起床後早めに服用してください

・画像不良の原因となるため、入れ歯安定剤は検診終了まで使用しないでください。
・服装は、ボタンや金具、刺繍のないもの(無地のTシャツなど)を着用し、腹部を締め付ける衣服はお控えください。

次の方は検診当日の体調などにより受診できません。

・糖尿病で、検査前に経口血糖降下剤を服用又はインスリンを使用
・3日間排便がない又はひどい便秘
・検診会場で計測した血圧が高い(上180mmHgまたは下110mmHg以上)

◆ 授乳中の方へ

検診後に服用する下剤の影響で,乳児に下痢がみられる場合があります。服用後48時間以内は人工乳に切替えるか,検査前に搾乳しておくことをお勧めします。

※ いずれの検診もすでに治療中および経過観察中の方は,医療機関での検査をお勧めいたします。 また,自覚症状のある方,検診結果が毎回「要精密検査」に該当する方も医療機関での検査を受けていただくようお願いいたします。

 

当協会検診への取り組みについて

 

検診の日程

受診項目など詳しい情報は,お住まいの市町村にお問合せください。
実施場所,日時については,こちらをご覧ください。