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健康診断・検査がん検診一覧へ がん検診について

胃がん検診の内容と解説

市町村が住民を対象に実施している胃がん検診として,胃X線検査を実施しています。また,事業所及び学校などを対象に,検診車による巡回検診や施設内における胃X線検査又はオプション検査で胃がんリスク検診(層別化検査)を行っています。

胃撮影時

▲胃撮影時

胃検診車

▲胃検診車

検診内容の解説

 胃X線検査胃X線検査

胃X線検査は,胃の粘膜の状態を写し出し,病変があるかどうかをみる検査です。撮影の体位及び方法は,日本消化器がん検診学会の方式に準拠し,撮影した画像は消化器,放射線科の専門医師2名がそれぞれ独立して画像を読影するか,あるいは,医師2名によって同時に読影したりします。現在はデジタル化されていますので必要に応じて,当協会の検診を受診されている方には,過去に撮影したX線画像と比較する比較読影も行われます。
当協会が行う胃がん検診は,消化器疾患に関する広い知識と優れた診断技術を備えた専門医師と診療放射線技師によって行っています。その多くは,日本消化器がん検診学会が認定する胃がん検診専門技師,認定医や指導医師であり,指導施設としても当協会は認定されています。

 胃がんリスク検診(層別化検査)

胃がんリスク検診(層別化検査)とは,胃がんそのものを見つける検査ではありません。ピロリ菌感染の有無(血清ピロリ菌IgG抗体)と胃粘膜萎縮の程度(血清ペプシノゲン値)を測定し,胃がんになりやすい状態かどうかを4群(A~D)に分類する新しい検診法です(表)。血液による簡便な検体検査であり,特定検診(メタボ健診)などと同時に行なうこともできます。なお,この検査で胃がん発生のリスクが高いと判定された方(B~D)は内視鏡検査やピロリ菌除菌を行うことになります。

胃がんリスク検診(層別化検査)

※ ヘリコバクターピロリとは
胃内に生息する細菌で,ピロリ菌と呼ばれています。高齢者の多くが感染しているといわれ,年齢が下がるにつれピロリ菌の感染率は低くなっています。慢性(委縮性)胃炎の原因とされ,胃がんの多くが慢性(委縮性)胃炎の進展とともに発生するとされており,除菌することで慢性(委縮性)胃炎の進展を抑え,胃がん発症の減少が期待できます。

※ ペプシノゲンとは・・・
胃粘膜の萎縮度を血液検査で調べます。胃粘膜の萎縮の程度は,胃から分泌されて消化酵素ペプシンのもとになるペプシノゲンという物質の血液中の濃度を測定することでわかります。ピロリ菌感染によって胃粘膜の萎縮が進むほど,胃がんが発生しやすくなります。

問題点

過去に除菌治療を受けた既往のある受診者の取り扱いについては,今後の課題とされています。国が行った研究結果によれば,「胃がん検診ガイドライン」において,現時点では死亡率減少効果を示す科学的根拠が不十分であり,対策型胃がん検診(市町村が行う検診)としては,「胃X線検査」と「胃内視鏡検査」が推奨されています。ペプシノゲン法及びヘリコバクタピロリ抗体は集団全体の死亡率減少を目的とした対策型検診としての実施は勧められないとしています。

 

当協会検診への取り組みについて

 

検診の日程

受診項目など詳しい情報は,お住まいの市町村にお問合せください。
実施場所,日時については,こちらをご覧ください。